Zwift Power ランキング値計算方法の解説

Zwift

今回は Zwift Power のランキング値の計算方法について解説しようと思います。そもそも Zwift Power とは何なのか、Zwift Power の登録方法・使用方法・楽しみ方については今後の記事で解説してシリーズものとして構成しなおせればと考えています。ここで Zwift Power を一言で言うならば、Zwift レースに特化したアプリケーションで、自分自身のパワーデータを分析をしたり、全世界の Zwifter とのランキング戦を楽しむことができるものです。個人的には Zwifter なら必ず利用したい楽しいアプリです!

今回は、Zwift Powerのランキング値の計算方法の話をしたいと思います。Zwift Power の楽しみは何といってもランキングを通して全世界の Zwifter と競い合えることだと思います!Zwift Power のランキングは工夫されていて、レベルの高いレースで高い着順を取るほどランキングが上昇するようになっています。上を目指すならば強い相手が沢山出ているレースで上位を取る必要があるので、ちゃんと実力が反映されます。それでいて継続的に参加するほどランキングが上昇しやすい仕組みにもなっているので、モチベーションも上がります。

Zwift Power のランキング値の計算方法はやや複雑です。本家サイトの FAQ に計算方法が掲載されているのですが、少し分かりにくい位置にあって最初は私も気づきませんでした。英語と数式で長い説明があり、とっつきにくさが漂います…。

この記事では計算内容の数式もすべて紹介しようと思います。ランキングを上げるための要点だけ知りたい方は最後のまとめまで読み飛ばしてください。それでは、ランキング値の計算方法を知って、効率よくランキング上位を目指しましょう!

Zwift Power ランキング

上の画像は Zwift Power の私のプロフィールページになります。ランキングはレースに特化したRace Ranking と、総合力を見る ZPoints の2つがあります。上から順にみていきましょう…

一番上は Race Ranking です。私は277.98 ptsで順位は715位のようです。以下、カテゴリー別順位(下記 WKG カテゴリー参照)、年代別順位、体重別順位、チーム内順位と続きます。その下には、Best 5として5つの数字が記載されています。Race Ranking のポイントはこれらの5つの数字の平均値となっているようです。このBEST5に並んでいる数字は直近3ヶ月でレースで得たポイントの中から最もよかった5つの数字です。レベルの高いレースで良い着順を取ると小さい数字を得ることができます。この算定方法を後の章で説明します。

続いて、WKGカテゴリー。私のカテゴリーは赤Aのようです。実はこのカテゴリー、C、B、赤A、黒Aの4種類が存在します。絶対パワーとパワーウェイトレシオの両方の基準を満たしたカテゴリーに振り分けられます。こちらは直近3ヶ月のレースで出した20分 MMP パワーのベスト3つの平均値によって計算されます。

最後に、ZPoints です。この数値は Zwifter の総合力のような値です。三種類の観点で計算されます。第一にZwift Power が設定したセグメントのタイム、第二に MMP と PWR、第三に上述のレースポイントです。

このページには他にもレース中の MMP と PWR が表示されています。私の脚質は Medium Climber らしいです。Zwifter の平均体重は75キロほどらしいので、ほとんどの日本人は左の PWR の値が相対的に高くなると思われます。他の人のプロフィールページも自由に見れるので、ライバルの脚質を眺めるだけでも面白いです。

(注意)以下、本家の Rankings > Racing > FAQ から要点を日本語訳します。英語に抵抗がない方は本家も併せてご覧になった方が良いと思いますので、ご注意ください。 特に、本家の ZPoints の説明は分かりにくく数値も間違っていると思われたので、こちらの記事では修正してあります。 意訳と私の考察が多数混じっています。

Race Ranking 計算方法

まずは Zwift レースに関するランキングの決まり方について説明します。

Race Ranking 要点

  • 過去3か月間のレースで獲得した最も良いポイント5つの平均値でランク付けされる
  • レースで獲得できるポイントは 0 ~ 600 ポイントで、ポイントが低いほど良い
  • システムを一言で言うと「ランクを上げるためには、もっとランクが高い人に勝つこと」
  • 実際の計算は3段階
    1. Race Quality(レースクオリティー)
    2. Points per Place(着順ごとのポイント差)
    3. Ranking Points (実際に獲得されるポイント)

Race Quality(レースクオリティー)

Race Quality はレースのレベルの高さを表す指標です。ネタバレすると、この値自体が優勝者が獲得するポイントになります。次の数式で計算されます。

以下、実際のレースクオリティーの計算例。

レース上位10人のリストです。カテゴリー別の順位で計算されるので注意してください。レースクオリティーの計算に使われるのは、レーサーA、B、D、G、Hの5人のポイントになります。結果、レースクオリティーは以下の計算によって225ポイントとなります。

この結果から何が分かるでしょうか。

第一に、自分のランキングを効率的に上げるために、少なくともレース参加者の上位5名の所持ポイントが高い必要があることが分かります。 そして、この傾向は元々の所持ポイントが高いほど顕著です。 この例では、レーサーBとレーサーDはレースクオリティーの225ポイントよりも高いポイントを持っていました。彼らの所有するベストポイント5つがいずれも225ポイントより高い場合、彼らは仮にレースで優勝してもポイントの上昇が全くありません。Zwift レースには上位者が多数集まる人気レースがいくつかありますが、この Zwift Power のシステムが作用している面もあるのではと想像しています。

第二の特徴は、レースクオリティーの計算にに上位者の平均に0.9が掛けられた値が使用されることです。これは全く同じポイントの参加者が集まってレースをした場合、優勝者は同ポイントに0.9を掛けたポイントが与えられるということです。自分と同じレベルの参加者が沢山居るレースに繰り返し参戦すれば、自然にランキングは上昇するということが言えます。不公平にならない程度にレースに参加するインセンティブが与えられており、非常にうまくできた仕組みだと思います。このシステムも、上位者が集まる人気レースの形成を後押ししていると考えられます。

Points per Place(着順ごとのポイント差)

続いて、Points per Placeです。優勝者に与えられるポイントはレースクオリティーで計算されると書きました。ここでは、2位以下のポイント振り分けに使われる値が計算されます。ポイントの振り分けは単純で、2位以下、一定のポイント差でポイントが割り振られていきます。数学の等差数列です。ポイント差は次の数式で計算されます。

先ほどと同じレース着順を使って計算してみましょう。

全完走者の平均ポイントは337なので、計算結果は次のようになります。

優勝者と2位、2位と3位、…の間には24.88のポイント差が与えられる計算になります。

このシステムから考察できることは以下です。

第一に、分子で全完走者平均ポイントとレースクオリティー(上位者のポイント平均)の差が計算されています。所持ポイントのばらつきが少ないレースであれば、多少順位を下げたとしても獲得できるポイントはあまり減らないということになります。この計算方法の問題点は、勝負に絡まない低ポイント者が多数完走したようなケースで、仮に上位が接戦のスプリント勝負になっていたとしても、上位者同士で大きいポイント差がついてしまう可能性があるということです。

第二に、分母はほぼ完走人数と同じです。完走人数が少ないと優勝者と2位以下のポイント差分が大きくなってしまい、優勝者以外はランキング上昇が見込めないという事態になる可能性が高くなります。このシステムも人気レースに更に人気が集中する一因と考えられます。

Ranking Points (実際に獲得されるポイント)

実際に獲得できるポイントです。レースクオリティーとポイント差を組み合わせるだけです。数式は次のようになります。

最終結果は次のようになります。

ZPoints 計算方法

続いて、 Zwifter の総合力と言える ZPoints の計算です。

ZPoints 要点

ZPoints では次の3つの観点からポイントが計算され、その合計値がライダーの所持ポイントとなります。こちらはレースポイントと反対にポイントが多いほど優れていることになります。

  • Segments(セグメント)
  • Power(パワー)
  • Racing(レース)

Segments(セグメント)

  • 全てのレースで全てのライダーのセグメントのタイムが記録される
  • 各セグメントの全ライダー最高タイムの2倍(原文3倍)のタイムが、ポイントを獲得するための「基準タイム」になる
  • 最高タイム保持者は600ポイント、基準タイム保持者は0ポイントが得られるように、中間のタイム保持者にポイントが割り振られる
  • 毎日、全てのライダーの過去90日間のタイムについて再計算が行われる
  • 計算例
    • ワットピアセグメントの全ライダー最高タイム 1:25(85秒)と仮定する
    • ポイントを獲得するためには基準タイム 2:50 (170秒)以上のタイムが必要
    • 600 / 85 = 7.05 より、基準タイムから1秒タイムを短縮するごとに7.05ポイント獲
  • 上のように計算されたセグメントポイントの内、最高6つのポイントの合計値がライダーのセグメントポイントとなります。

考察:単純にタイム差で計算されるのでパワー差に対してタイム差が付きにくい平地コースでポイントを稼ぎやすいと予想します。レースの中でのタイムになるので短距離の高速レースで積極的に先頭を引いて平均速度を上げるといいと思いました。脚力に自信がある人は登りですごいタイムをたたき出してもいいと思います!

Power(パワー)

  • ベストの1分、5分、20分のパワーとWKG(パワーウェイトレシオ)がポイントに換算されます。
  • パワー
    • 1分パワー :1ポイント = 1ワット
    • 5分パワー :1.2ポイント = 1ワット
    • 20分パワー :1.5ポイント = 1ワット
  • WKG
    • 1分 WKG :60ポイント=1 WKG
    • 5分 WKG :85ポイント=1 WKG
    • 20分 WKG :100ポイント=1 WKG

考察:日本人選手は主にWKGの方で稼ぐことになると思います。パワーとWKGのどちらでポイントを稼げるかは、1分パワーは60キロ、5分パワーは70キロ、20分パワーは66キロが分岐点です。軽量級で5分パワーにピークがある人に有利な設定かもしれません。また、MMPグラフの1分~5分に重みが置かれているので、パンチャー的な脚質が優遇されている気がします。

Pacing(レース)

単純にレースポイントを600ポイントを基準に反転させて6倍して計算します。仮に、レースポイントが320のライダーは以下の計算式で1680ポイントになります。

WKG Category 計算方法

WKG カテゴリーはパワーを基準にした Zwift Power 独自のカテゴリー分けです。Zwift レースのカテゴリーに対応していますが、厳密には別物です。WKGカテゴリーとなっていますが、WKG(パワーウェイトレシオ)と絶対パワーの両方の基準を満たすことで、プレイヤーのカテゴリーが上がる仕組みになっています。

計算方法は単純で、過去90日間のレース中に測定されたFTP(20分間パワーの95%)ベスト3の平均によりカテゴリー分けされます。(下図参照)

自分の所属するカテゴリーより下のカテゴリーのZwift レースに参加した場合、Zwift Power 上でのレースポイントは獲得できません。 実際上、AとA+によるシステム上の差は無いと思いますが、カテゴリー別の順位を表示する際に別カテゴリーとして扱われるようです。高いレースポイントを持っているプレイヤーはAカテゴリーのZwift レースに参加している人がほとんどなので、レースポイントを稼ぐためには可能な限りAカテゴリーのレースに参加するのが近道になると思います。

自分のWKGカテゴリーより上のカテゴリーのレースに参加することは自由です。そのため、全体カテゴリーでのランキング上位を目指すという目的のためには、このカテゴリー分けはそれほど意味はないと思います。自然に決められた自分のカテゴリーで楽しんでおけば問題ないと思います!自分は見栄っ張りなので、カテゴリーを上げるために何度もレース中にパワー測定をしていますが…。余談ですが、Zwift レースは開始数十秒間のパワーデータがカットされてしまう仕様のようです。スタートダッシュを利用してパワー測定すると実測値よりかなり低い平均パワーになってしまうので、注意が必要です。

まとめ

分かりにくい Zwift Power のランキング関係の数値の計算方法を説明しました。まとめます。

  • レースポイント
    • 低ければ低いほど良い
    • 過去3か月のレース5回分のベストポイントの平均値が所持ポイントになる
    • カテゴリー別に集計される
    • 基本は「自分よりポイントが良い人に勝つことでポイントが良くなる」
    • ただし、上位者の人数が少ないレースでは上がりにくいので注意
  • ZPoints
    • 高ければ高いほど良い
    • セグメントタイム、パワー、レースポイントの3つのポイントの合計値
  • WKGカテゴリー
    • 過去3か月のレース中に計測したFTP(20分換算)で計算
    • パワーウェイトレシオとパワー値の両方の基準を満たすと昇格
    • 自分のWKGカテゴリーより下位のレースに出た際にレースポイントが計算されなくなる
    • カテゴリーが高いことによるメリットは特にない

長文でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました!!自分自身、これまでモヤっとする点が多かったので、改めて整理することができて良かったです。また、私も Zwift Power をよく使うようになったのは最近でまだまだ理解しきれていないことも多いと思います。質問や指摘事項があればコメントいただけると大変うれしいです!お互いに情報交換していきましょう(^^)

それでは、この記事がランキング戦を楽しむ一助になれば幸いです!

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